チームリーダーをやらねばならない人へ

このメディアでも何度か書いている。
日本の組織運営でなかなかうまくいっている場面に遭遇しないというのがDr.Taroの見解だ。

チームで結果を出している組織もあるだろう。
ただその構造を俯瞰してみると、チームリーダーが仕事をバリバリこなしているだけだったりする。

チームリーダーがバリバリ仕事をこなしていることのは問題なのか。
チームリーダーが不在となれば他のチームメンバーは能力で劣るためパフォーマンスが下がる。
しかしそれは組織がうまくいっていようといまいとリーダー不在だったら同じだと思う人もいるかもしれない。

チームリーダーの能力が高くて運営能力が低い場合。
他のメンバーはチームの成果とは何かが共有されていない、チームの方向性も分からない、
つまり時間が経っても成長しない事態が生じる。

チームリーダーの能力がほどほど、運営能力が高い場合。
チーム全員がチームの成果を認識。チーム一丸となって何を目標としているのかが明白。
チームの誰かが欠ければ補完するように動く。もちろん個人の能力は発展途上だが個人の成長率には期待できるし次期リーダーが育つ環境でもある。

というように大きく違う。
教育機関として様々な研修指定病院で働いてきたがコーチングの意識を持った組織は数少ない。
多くは『あいつは優秀だ』レベルで止まっている。そりゃそいつは優秀かもしれないがその優秀なメンバーが転勤で抜けたら誰がその穴を埋めるのだろうか。

つまり会社あるあるだが、優秀な組織と言われているほとんどはある個人の能力が突出していて
その名声をもとに集まってきた集団でチームが組織されていることがほとんどだ。チームリーダーがバリバリ仕事をしまくって『うちのボスはすごいんだぜ』と周囲がガヤついてなんて構造がほとんどだろう。

こうした組織で働いていると必ずスペックの差で苦しむチームメンバーが出てくる。
どれだけ結果が出せるかというベクトルで物事を測られていて失敗を許容する文化はなかなか育たないからだ。そういう組織でヒリつくような環境で仕事をしたい人はいいが大半はそうではないはず。

それよりもだ。自分が描いていた成長を超える成長率で年々自己更新していける組織の方がどれだけ人が輝けるだろう。そう思うのだ。そのためには物事を続けることができる、自分ならやれると思える内発的な動機付けが必要だ。内から湧いてくる力に導かれて成長できるはずとエフィカシー(自分ならできると思う心)を持つことができたならどんな状況でもブレイクスルーが生じる。個人の成長率が組織の成長率に直結する。そんな組織をつくることができるのがコーチングの世界だ。

個人の成長が組織の成長に直結することを目指す、これは僕の理想の世界だ。皆が自己研鑽をしてどんどんと成長していけるようなそんな組織は豊かさしか感じない。もっともっとコーチングを勉強したい欲求に駆られてる。こんな組織づくりに賛同してくれる人はコーチングの本を手に取ってみてほしい。