北摂に住んでもうすぐ半年。
車で外回りを仕事にしていると高級車が多いことに気が付く。
特にテスラ。高層マンションが立ち並ぶ地域はもちろんあるが
一軒家が割と多い。それも豪邸が箕面、豊中には多い気がしている。
今まで見たこともない高級車にも出くわすことがあって、
ロールスロイスという言葉は聞いたことがあったけど
どこか遠い異国で走っている車なイメージ。
なんだあのハイソな車は!と思って調べるとロールスロイス。
品のある、雰囲気のある、スペシャルな車だった。
街を走る車。
知らない車に出会うのが楽しい。
車のロゴをみてネットで調べてみる。
まずは値段に驚く。そしていろんなカラーバリエーションが目をひく。
内装をみて『いい感じ!』とひとり言。
スペックを見てもわからない。
わかるのは燃費。やはりトヨタは群を抜いている。
国産か輸入車かではなく、トヨタかそれ以外か、というぐらい燃費性能に頭抜けている。
それでいての価格。トヨタの燃費性能と価格帯に驚く。日本にいるから安く見える?
コスパ最強。大き目なSUVでもハイブリッド車ならスクーターより燃費性能がいい。
こうしてみていくといつかは車にまた乗りたいな、と思う。
車選びは楽しい、は中古車販売のバディカ社の文句だが本当にそう思う。
維持費を調べてみる。
いつかは乗りたいと思う車はSUV。ラングラーという車が街で見かけるたびに
かっこいいなぁと目を奪われる。
トヨタのSUVハリアーも昔あこがれた。
調べてみると年間の維持費は30万円前後。
一方ラングラーはというと年間50~60万円の維持費。
車両価格は870万円~。中古車を探す。350万円前後。
食事を切り詰める、服はユニクロにする、おやつを買わない、おとりよせをしない、、、
これらをすべてやってもラングラーの維持費をまかなえる気がしない。
やはり我慢かな、、、。
今まではほしいものをほしいだけ買える生活だったのかもしれない。
使うときは使う性格。でも車にそれほど興味がなくて動けばいいくらいの感覚だった。
ただ高級車はそうもいかない。マンション、一戸建てもそうだ。
買ってからメンテナンスを必要とするのは資産ではなく負債、という考えがある。
ナニワの金融道という漫画でこうした文句が出てくる。自分には負債の側面が大きくのしかかる。
買いたいものがスッと買えてしまう経済力がほしい。
街中で欲しいと思っている車とすれ違うたびにちょっと気分が落ち込む。
大なり小なりこういうことはある、と割り切るしかない。
ちょっとしたお金持ちだってクルーザーを持てるほどではないお金持ちだっている。
クルーザーを持てなければ不幸かといえばそんなはずはない。
欲しいという欲求は満たせなければ寂しいけれど、
寂しさにとらわれる大人はみじめさも伴う。
爽やかさがどこか失われていくし、
俯瞰してみると心のよどみが見え隠れしているうちはいいけれど
ひとがよどみに飲み込まれていくとただ醜い。
経済的に困窮もしていない。過剰なものはいらない。身の丈に合った満足感を感じていたい。
過ぎるものに囲まれていれば小さな幸せはどこかにいってしまう。
それを感じられなくなってしまう。
そうなれば幸せから遠ざかる気がしてしまう。
自分はこれで満ち足りる、を自分で知りたいと思う。
好きな人がこっちを向いて微笑んでくれる。
それだけでいちにち晴れやかにいられるかもと想像する。
車を買ったらいくらかかって、維持費はいくらで、あぁ買ったらあれこれ我慢しないとやってけない、、、。これでは車に乗っていても笑顔でいられない。
ラングラーは遠い夢かもしれない。
でも自分にはパートナーがいて、大好きな服に囲まれて、大好きな映画に行けて
おいしい料理を時々は食べに行けて、ニャーと鳴いて出迎えてくれる猫がいる。
満ち足りた生活なのだ。