理念が数字を超えることはない

突然ですが皆さんは何か理念ってありますか?

言葉を正確に使いながらものごとを考えた経験がないとちょっと尻込みしてしまう言葉、
それが『理念』。いきなり理念なんか聞かれたらちょっと怖いですよね。。。

例えば、自分は○○~こういうふうな理念をもって仕事をしていますみたいのが理念。
ものごとの理想とする概念で、よく経営理念とか言いますよね。
どんな経営が理想でその理念に基づいて行動指針が生まれます。

ある勉強会で『理念が数字を超えることは無い』というフレーズが出てきました。
ドキッとする言葉ではないですか?
なぜなら掲げた理念はどこへやら、
数字を追い求めてアクションがブレブレな企業も個人も多いからです。

例えば、ビッグモーター事件。
中古車販売は新車よりも台数が多くきちんと社会貢献しようと思えばできるはずです。
しかし粗利。利益追求で数字を追い求めた結果ゴルフボールで車体をぼこぼこにして修理代をせしめるとかは経営理念に従わない結果生じた事件です。

例えば、政治パーティー収入キックバック事件。
民意を国政に届けるのが議員の務め。なのに、ネームバリューを使って金集めをして国民に貢献する意識は薄れ私腹を肥やす。この構造は政治理念が働いていたらこんなことにはなっていないはずです。

僕は医師です。患者さんの健康において最大のメリットを届ける理念があります。
ここに背いて仕事をする気持ちにはやっぱりなれません。
医師であれば合法的に無駄な検査や無駄な薬を出すことでがっぽりお金儲けができるでしょう。
法律を守っているから正しい行動、というわけではないと思うんです。
法律を遵守しながら患者さんの健康に責任をもって必要な医療を提供したい。これが僕の医療理念です。

そういう理念に共感してくださった患者さん、そうでない患者さん、問わず自分の理念から生まれる医療を提供したい思いが強まってきました。
急性期医療を17年→自由診療の世界に数か月の現在、また転職し内科の世界に戻ろうと思います。この数か月で感じた世界を大事にしつつ今後また患者さんに最高の医療を届けられれば。
売り上げを気にせず最善を尽くす自分でいたいです。