100日以上後に開業する医師

古都京都での開業を目指している。

過去の仕事でぶち当たった様々な壁でたくさんの悔し涙。
そんな過去の自分と未来の患者たちをどうにか救いたい、
そんな思いがあって開業の準備をしている。

以前もこのメディアだったか、SAVOR LIFEというメディアだったかで、
患者中心主義の医療を実践して涙を流した経験、について記事を書いた覚えがある。
どの医療現場で働いても大なり小なり涙や毒を呑み込んで前進せねばならない場面は
この職業なら当たり前だ。

しかし、あの時流した涙は真実。患者を救いたいという思いが通じず、他職種(病棟看護師)を動かせないことで最高の医療を提供できなかったときに流した涙、患者を救いたいのに自分の力量が追い付かないことで流した涙、指導しても指導しても後輩の診療レベルを引き上げられなかったときのくやしさ、患者ファーストに組織(内科)を変革できなかった不甲斐なさ、、、、

過去の自分を供養し、現在も患者ファーストで働く医療従事者たちの受け皿になれるような、
そんな組織を自分のクリニックで立ち上げたい。患者ファーストで働くというのは本当に心身ともに消耗が激しい。患者を救うのはもちろんだが医療を届ける医療従事者も少なからず輝いていてほしいと心の底から思っている。

挫折や苦悩を成仏させる、そして未来の患者に最高の医療を届けられるように、
過去の苦しみと未来の希望をなんとか寄り合わせられないか。
そんな思いからむすび在宅クリニック、なんて名前で考えている。

在宅医療を通して、患者が、医師が、看護師が、医療に関わる全ての人が豊かさを感じてほしい。
最幸の医療を手にする患者、それを届ける医療従事者もかすかでも輝ける社会がいい。

幼い少年のような、一見お花畑にも聞こえる夢をどう現実に落とし込むのか。
果たして開業までこぎつけられるのか。
人と会い、YOUTUBE動画や企業の本を片手に挑戦していると日々があっという間に過ぎ去っていく。

それでも石にかじりついてでも前進。前進。前進。
後退しているかも?という日も前のめり。
この準備期間をいつか笑顔で話せればいいな。